ソロモンの指環 動物行動学入門について

タイトル通り、ノーベル賞受賞のコンラート・ローレンツ博士による動物行動学の入門書です。そういうと堅そうですが、中身は博士自身による挿絵とエッセイ風の文章により大変読みやすく書かれています。

少々長いのですが、中盤に書かれているコクマルガラスを自宅の屋根に住まわせてその研究をしていた時の話は感動的です。またハイイロガンを自宅に放し飼いにして自由に歩かせていたり、オマキザルにひどいいたずらをされたりなど、動物が好きで飼っている人ならくすりと笑ってしまうようなエピソードがたくさんあり、非常にとっつきやすくなっています。

もちろんそれだけではなく草食動物の戦いについてやペットについての記述など、今読んでも充分ためになり面白いことがたくさん書かれています。

特にアクアリウムとペットについての一節は、これから動物を飼おうと思っている人、また飼っている人にとって考えさせられる内容ではないかと思います。

動物にも感情と意思があることを踏まえつつも、全く人間とは違うということをよく理解できる本です。話を進めるために若干擬人化をしていると思われる部分もありますが、基本的に人間とその他の生き物は違うということ、それでも彼らに愛情を持って理解するべきだということを語りかけてくる本です。