崑央の女王を呼んで、ホラーの本来の意味を考えた事

1993年に角川書店から出版され、作家朝松健が書いた小説崑央の女王。

1993年に刊行されていますが全く古さを感じさせない新鮮な内容だと思いました。

ちなみにこの小説は2013年に創土社により、カバーを新たにして刊行されています。

この小説のジャンルはホラーですが、ホラーというジャンルを軸にして繰り広げられるアクションシーンはハリウッド映画を見ている様な感覚になりました。

この作品に出てくる怪物は現実に存在しない空想の生物ですが、怪物の存在を裏付けるように、オカルト・魔術関連の書物のタイトルがたくさん出てきて、リアリティ-を出しているのが印象的です。

また、古代中国の情報について語られている場面があり、色々と中身の詰まっている小説だと思いました。

しかし、怪物が暴れるシーンよりもヒロインが葛藤するシーンの方が共感しやすかったです。

過去の自分と向き合いながらも怪物に立ち向かう姿はこの小説の感動的なシーンだと思いました。

謎解き要素もあり、ハラハラするような内容の本で面白いと思いました。

この本の解説で作家菊地秀行がホラーというジャンルについて語っていますが、どれも共感出来る内容ばかりでした。

特にホラーというジャンルを書く上で、気取りは不要という言葉に共感しました。

私もホラー映画の主演で今時の流行の俳優をとにかく起用する風潮には納得のいかない思いを抱いていたので、この言葉に感銘を受けました。