女ざかりの恋「午後の恋人」

本作は、平岩弓枝先生の小説です。何十年も前の作品ですが、今読んでも面白く、色褪せません。

主人公の明子は、裕福な専業主婦。子供はいないけれど、優しい夫と穏やかに暮らしていました。ところがある日突然、夫から「愛人に子供が出来た」と告白され……四十歳にして、突如離婚することに。夫の裏切りに傷つき、自信を失って窶れた明子。

しかし離婚したとたんに弁護士、友人の弟と、立て続けに求婚されます。

明子は自分で思うより、ずっと男性達に熱い目で見られていたのです。驚き戸惑いながらも、明子は自信を取り戻していきます。

愛人と新たな家庭を作った元夫の信吉も、明子の魅力を再認識して焦り、身勝手にも復縁を迫るほど。

そんな中、明子は叔父の助けを借りながら、喫茶店をオープンし、自立の道を探り始めます。

初めて働き、自分で金を稼ぐ手応えと、やりがいを知った明子。

そんな彼女にひときわ熱い視線を送るのは、小鼓の天才と呼ばれる青年・浩之。

一回りも年下の彼に想われ、激しい求愛に押し切られて、彼を受け入れることに。

明子は浩之との結婚を決意しますが、そこに待ったをかける元夫。

子供の父親が別の男だったと分かり、事態はややこしくなりますが……。

最後に明子が選ぶ道は。そして、パートナーは誰なのか。

あっという間に過ぎる、女盛りの恋と、人生を描いた物語です。